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動く指 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 文庫 – 2004/4/16
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- 本の長さ399ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2004/4/16
- ISBN-104151300376
- ISBN-13978-4151300370
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2004/4/16)
- 発売日 : 2004/4/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 399ページ
- ISBN-10 : 4151300376
- ISBN-13 : 978-4151300370
- Amazon 売れ筋ランキング: - 47,375位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。中産階級の家庭に育つが、のちに一家の経済状況は悪化してしまい、やがてお金のかからない読書に熱中するようになる。特にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズものを読んでミステリに夢中になる。
1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な憶測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。
1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ヒロインがジョアナなのかミーガンなのかは議論の余地があるが、男性主人公が惹かれる女性をヒロインとするならば、間違いなくミーガンがヒロインである。
その彼女をつくづく見直して、馬みたいとは――いや、ひどいw
他の箇所では「ミーガンは外見は馬みたいだが、性質は犬に近いようだ」(P.74)とも述べている。
ニコラス・ブレイクの『死の殻』でも、ヒロインを猿っぽいと描写していてひどいと思ったものだが、それを越えてきた……。
ジェリーの描写は他もなかなか笑える辛辣さ。
彼が「まるでアフロディーテのようにみえたよ」(P.43)と讃えたエルシーという家庭教師は、別の個所では、「彼女の白い歯が意外なほど大きく、墓石のような恰好をしている」(P.53)なんて云われているw
ちなみに、アフロディテ云々と聞かされたジョアナは、「兄さんをぽっとさせたのは、あれなの?」 「美人だけど、ちょっと泥くさいわね」(P.43)なんて返している。この毒舌兄妹めww
本書の怪しい題名は、破廉恥な匿名の手紙の宛先をタイプライターで打つ指のことだと思うが、そうやってフィーチャーされるマイナス感情の厭らしさにも拘わらず、本作は全篇ユーモアと余裕に満ちた楽しい小説である。
先述の軽妙な会話もそうだが、例えば、ミーガンが英国の大作家を
シェリー……ヒバリがどうのこうのって、くだらないおしゃべりばかり。
ワーズワース……つまらないラッパズイセンの花がばかに気に入っちゃってる。
シェークスピア……意味がわからないように、わざわざ難しいひねくれた言い方をする。
となで斬りにしているのなんてサイコーだw
ちなみにジョアナも、シェークスピアを「みんなが酔っ払ってくだをまいてる長ったらしい場面なんか、それこそへどが出そうだわ」(P.101)と評している。
時代設定はいつ頃なのだろう。
≒執筆時だと考えれば、全篇に漂う余裕が不可思議でさえある。ジェリーはドイツとの空中戦で堕とされたと考えるべきだが、驚くほどに戦争の影が希薄である。早く回復して飛行機を操縦したいという述懐こそあれ、戦争の影は希薄どころかゼロでは?
書きながら気づいたが、ミス・マープルは初登場時から老婦人なのだから、現実の時間経過を物語中の時間経過と等しくしてしまうと、彼女はどんどん妖怪化してしまうw
ここは、『火曜クラブ』が発表された30年代前半と年代設定は変わらず、戦争前だと考えるべきなのだろう。
それで思い出したが、本作はセント・メアリー・ミードではない土地で、ジェリーの一人称物語だから、前作の『書斎の死体』とは違って、ミス・マープルがP.18で事件解決を依頼されることはない。犠牲者が出るのはP.86で、彼女の登場はそのずっと後だ。
彼女がどのタイミングで、どのような経緯で登場するのかも、読みながら楽しみだった点である。
こう思えるのも、全篇を通じて明るく余裕のある語り口だからだろう。
推理小説としての感想を全然書いていないことに今さらながら気づいたが、事件の構造自体は比較的単純で、それを別のモチーフを目立たせることでわかりにくくさせているというのは、『書斎の死体』と共通している。おそらくこれが霜月蒼云うところの、クリスティが発見したテクニックなのだろう。
住民を誰かれなく抽象する悪質な手紙がなければ、驚くほどはっきりした事件だったとわかって驚いたとだけ書いておこうw
原書のタイトルは、THE MOVING FINGER
指が動くプロットの描写は、本書のどこに出てきたのでしょう?
二度繰り返し精読してみました。
結局、どこにも具体的な記述は見つけられませんでした。
本書に描かれているのは、
根も葉もない、根拠のない誹謗中傷の手紙を村の住民は皆、
受け取ったことがあるということだけ。
これらの邪悪な手紙をタイプライターで打っている人間の
「動く指」が想像されるだけです。
邪悪な人間の「動く指」が示唆されているばかり。
男の指なのか、女の指なのか、猿の指なのかさえ定かではありません。
ただ、それらの手紙が相当昔に作成されたものであることが分かります。
宛名の「ミス・バートン」は、最初、Miss. Barton(エミリー・バートン)だったのです。
その後、最近になって、Miss. Burton(ジョアナ・バートン)に打ち換えられたのです。
「a」を「u」に打ち換えたのは、最近のことであることが読者に示唆されています。
ジョアナが、最近、エミリーからリトル・ファールズ邸を六カ月間借りることになった
時点以降の打ち換えであることが示されています。
殺人事件は過去だけのものではない。
過去の殺人事件が、未来の殺人事件を生むのです。
殺人犯人は、おしゃべりな人間からの言葉から過去の事件が蒸し返されるのを恐れます。
だから、口封じのための新たな殺人が生まれるのです。
この作品のタイトルについては、アガサ自身もいろいろ考えたようです。
「いったん『煙幕』にしようかとも思ったという」(396頁、「解説」より)
なるほどね。『動く指』よりは『煙幕』のほうがいいような気が読者もします。
でも、本書に限らず、アガサの作品にはどれも、霧のような煙幕が張られています
アガサの作品にはいつも疑わしい人物が多数登場します。これも煙幕の一種です。
読者はいつも、アガサの煙に巻かれてしまいます。
巻かれながら、犯人探しをするのも楽しいことを感じているのです。
本書巻末の「解説」を書いた久美 沙織さんの見方が面白かったです。
「動く指どうしの対決」(396頁)という見方です。
誹謗中傷の手紙をタイプライターで打つ邪悪な人間の「動く指」。怖いです。
対する「動く指」は、
「どこかの赤ちゃんにプレゼントするために編んでいる」(397頁)おばあちゃんの「動く指」。
やさしくて、こころ温まる「動く指」です。
本書の表紙カバーは、ミス・マープルの「動く指」を暗示しているようです。
写真には、老婦人の血管の浮いた足と靴と緑色の毛糸玉だけが見えています。
「動く指」先は全く見えません。
足元の毛糸玉だけで、その先の編み物のために「動く指」は読者の想像に任せています。
動きのない表紙カバーの写真は、欄外に
やさしい老婦人が手に持つ編針の「動く指」を想像させてくれます。いい写真です。
どんな人間も、心の中には善と悪の二面性を持っています。
善良な人間と邪悪な人間は紙一重です。
社会的な地位を有する職業についている立派な人間でさえ、こころは変化します。
結婚をして子供を育ててきたりっぱな地位のある父親が、
美人の若き家庭教師にこころを奪われて、古女房を殺害するなんてこともあり得ます。
さらに過去の犯行の発覚を恐れて二番目の殺人を犯したり、
さらに古女房の連れ子だった娘までをガス自殺に見せかけて殺そうとさえします。
こんな理不尽なことが普通の人間の心の中に起こりうる、
ことをアガサはみごとに描いています。
1942年の作品。 2023年の今日読んでも古さを全く感じさせません。
ミステリーよりも、イギリスの田舎の描写がとても鮮明で、憧れを持ちました。
アガサクリスティらしい終わり方も良かった。
奇抜さを前面に出す内容ではない良質なミステリーは、読んでいて気持ちが良いなと感じます。
そして物語の主軸はもちろんミステリーなのですが、ラブロマンスもかなり強めで、読後はそちらの方が印象に残るくらいでした。
しかし、語り手とその妹が好感の持てるキャラクターで、そんな彼らと癖のある住人たちとのやりとりは楽しく、読み物としてはとても面白かったです。
全体的に明るい雰囲気の作品なので、個人的には大満足でした。
なお、マープルは最後の方に登場するため、存在感は薄いです。
私など読んでいるうちにマープル物だということをすっかり忘れて没頭していたため、ある人が「(推理の)専門家を呼びます!」と言ったところで、はっ!と思い出したくらいです。
マープルを知らない人が読むと、終盤に突如現れた謎の老婆があっさり真相を突き止めてしまい、ポカーンとするのではないかと…。
話の流れ的に、このまま語り手に解決させても良かったのではと思います。
マープル物として読むと肩透かしを食らいますが、読み物としては面白いので読んで損はしないと思います。
クリスティの描くラブロマンスが好きなら特におすすめしたいです。